旅のエッセイ

東欧やコーカサスを旅していると「あ、ソ連」な建造物をよく見かける。ソビエト社会主義共和国連邦がおこなった政治の善し悪しさておき、ソ連を感じられる建物や装飾、デザインを見ると胸が高鳴る。だってかわいい。

タジキスタンを旅したときにも街中にソ連みをたくさんみつけた。カメラが単焦点なのでぐっと寄れず、こういうときコンパクトカメラはもどかしい。

でーんと角張った建物にアーチ状の窓がたまらない
ソ連とイスラムが混じってる感じ、いい

ホジャンドという街ではソ連ぽさがある食堂があり、迷わず入る。ごはんはソ連飯というよりムショ飯。でもこういうごはん好き。白ごはんとウィンナーと目玉焼きの朝ごはんとかおいしいもんね。

に、しても……な質素感はいなめませんが
店内の様子。伝わらないな……外観とかね、よかったのです

これぞ中央アジア!なものや、こういった文化や歴史の混じりにも触れられるタジキスタンの街歩きはたのしい。もう少し時間がほしかったなあ。

2022年1月、タジキスタンのビザが30日以内の滞在なら不要になった。ところが「査証免除措置きたー!これでますます中央アジアへ行きやすくなるなあ〜」なんて浮かれ調子一転、タジキスタン入国後、タジク国内にあるOVIR(査証・滞在登録局)で滞在登録を10日営業日以内に行う必要があるみたい。なんじゃそら。現地での時間が手続きに削られて逆にめんどくさい。e-visa のままのほうがよかったんじゃ……。

相変わらずややこしさがつきまとう中央アジア旅です(まあそれでこそ中央アジアよ、という気持ちもなくはない)。

みなさま、行かれる際はどうか
手続きなど抜けがないようお気をつけて

書籍『旅をひとさじ—てくてくラーハ日記—』書影

選りすぐりの写真とエッセイを収録!

書籍『旅をひとさじ—てくてくラーハ日記—』松本智秋 著

A5判並製・コデックス装・フルカラー・144頁
定価:本体1800円+税

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