旅のエッセイ

気になりながら「遠そう」という一点で行ったことがなかった、埼玉県三郷市にあるボンゴバザールへ行ってきた。

ボンゴバザールはごくごく普通のスーパーマーケットな構えでいながら、品揃えは異国品ずらり。ハラル食材を多く取り扱っている。そして買い物かごを取り店内に入るやいなや、目に飛び込んでくる生鮮コーナーのメイン棚がこれ。りんごとかみかんじゃないの。

ドリアン、グリーンマンゴー、調理用バナナ

「バナナの葉を皿にして今夜の食事は旅行気分!」も冴えてるし、後に続く「はいかが?」の小声具合も奥ゆかしくてしびれる。冷凍コーナーのお肉の部位もパワーワードだらけ(スマホが古くてピンボケ気味ですみません)。

牛ひずめカット肉 2kg

お米コーナーにはこしひかりなどなくバスティマライス系が山積みで、お惣菜コーナーには20% OFFになったパコラ(インドの天ぷら)、デザートが陳列された冷蔵コーナーにはバクラヴァ。外国の食材屋さんじゃなく、ほんと普通のスーパーでこのラインナップはすごい!とかなり興奮してしまった。こんなスーパーが家の近所にあったら相当たのしい。しばらくお味噌汁とか作んなくなるかも。

ボンゴバザールがある地区は超団地エリア。神奈川県大和市のいちょう団地界隈もそうだったけれど、こういう異国のおもしろいお店って団地が集まっているところに多い気がする。きっといろんな国の人が住んでいるんだろうな。店内のポップを見て「共生」の文字が頭に浮かぶ。

こんなふうに食材や食べることを通して異文化を知っていくこと。わたしの身勝手な解釈も入っていると思いつつ、ものすごく健全だなあと思う。杉並区の自宅から遠いことだけが難点。

ボンゴバザールの並びに、漫画『電影少女』に出てくる
レンタルビデオ店 GOKURAKUを彷彿とさせる中華料理屋も……(違)
書籍『旅をひとさじ—てくてくラーハ日記—』書影

選りすぐりの写真とエッセイを収録!

書籍『旅をひとさじ—てくてくラーハ日記—』松本智秋 著

A5判並製・コデックス装・フルカラー・144頁
定価:本体1800円+税

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