旅のはなし中国・西安
西安の夜
コロナで旅行ができなくなってからというもの、旅に出たくなる気持ちを封印したくてなにも調べなくなった。のだけど、ブログを書くことになり「そういえばあれってどうなってんだろ?」なことを調べる気持ちが湧いてきた。
早速調べたのは春秋航空の運行状況。上京したときは「これで茨城空港からサクッと中国行けちゃうな~」なんて浮かれていたのだけど……。
検索意欲が早々に萎えそうな結果にしょんぼり。
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『旅をひとさじ』のトップバッターは2015年10月に春秋航空で行った中国・西安。西安咸陽国際空港に到着後、まっすぐ回民街(イスラム街)へ向かい、予約していた宿まで歩く。その道中に見られる光景がなんともたまらない。
宿の女性ドミトリー部屋はエレベーターなしの4階だった。「げー!個室高くなかったしそっちにすればよかった」と2~3階の個室のドアをうらめしく見つつ、後悔たらたら階段をあがっていく。
息を切らしながらたどり着いたドミトリーの部屋には、道路に面した壁側に窓があった。バックパックを床に置き、窓から外の景色を見下ろす。その瞬間、胸がぎゅうっとなる。きのうも、おとついも、おそらくこんな感じだったんだろうと想像できる営みが、そこにあった。
こんなとき「自分はなんてしあわせなんだろう」と思う。この景色を見られただけで来てよかったと感激する。地面に脚をつけて眺める街の様子もいいけれど、こうして見下ろす景色はまた違った感慨がある。
あしたも、あさっても、きっとこんなふうなんだろう。そんなことを思いながらベッドに入った。
西安でのごはんに続く。